topimage

2018-05

スポンサーサイト - --.--.-- --

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Family Trip 2016: Little Monkeys on The Big Monkey〜Day4 - 2016.09.01 Thu

FT2016-073.jpg
クライミングが出来る日数は残り2日。未だ今回のトリップの目標であるモンキーフェイスに取り付けていない。この日も朝5時には起床しコーヒーを淹れる。ひんやりした室内にコーヒーの香りが漂い始める頃、娘が起きてくる。熱は下がっているようだし、表情も悪くない。今日は登れそうだ。This is the day!

FT2016-070.jpg
通い慣れた道をやや息を切らしながらアプローチしていくと、本日も大きなお猿さんが待ってくれている。今日こそはへばりついたるかならー。家族でモンキーフェイスの天辺に立つ。同じ立つなら娘と自分の干支にあたる申年に登ってやろうと思いついたこの計画、遂に実行に移す時が来た。

FT2016-072.jpg
今回我が家が頂上まで辿るルートは、West Face Variationというルートの下部2ピッチからMonkey Spaceという2ピッチの5.11に繋げるライン。フリーで行けるラインとしてはこのラインが一番グレード的に低い。とは言え、5.11台のルートは妻と娘にとってはこれまでのファミリートリップでは体験したことのないレベル。二人ともボルダーではV3やV4は安定して登るのでムーヴ的には問題なしと踏んだのだが、さてどうなることやら。

FT2016-075.jpg
おねむさんの次女を前島さんに託し、いざ出陣!

FT2016-076.jpg
1ピッチ目は全体的に傾斜のない壁でワイドクラックや凹角クラックを登る5.7。グレード的にやさしめなのでフォローは同時登攀。朝一発めのクライミングということもあるが、出だしのクラックシステムへ移るハングの乗っ越しが見た目以上に悪く感じた。

FT2016-079.jpg
2ピッチ目はWest Face Variationの更にバリエーションにあたるWest Face Variation Direct(ややこしい!笑)を登ることにする。写真ではオレンジのロープの上に見える凹角ライン。こちらの方がグレードがちょっとだけ上がるのだけど、真っ直ぐに3ピッチ目のアンカーに進めるし、時間短縮にもなる。なによりラインとしてきれい。

FT2016-077.jpg
ラインは狭いチムニーという感じなのだが、プロテクションは案外小さい。どんなクラックかわからなかったのでトポ通り2インチサイズまでしっかり持って行ったが、ほどんどが0.3〜0.5サイズのカムやナッツで事足りる。メトリウスのマスターカムやBDのX4が非常にしっくりきてよかったな。

FT2016-083.jpg
登っている我々が見えるかな?下部の木と木の間に白く見えるのがみづほさん。悠さんはおそらく木の後ろで見えない。上部岩が濃い紫に変わっているところの水色がビレイ中の自分。やっぱこの猿はでっかい!

FT2016-078.jpg
さすがにフルレングスで2ピッチあがってくると結構な高度感が出てきます。モンキーファイスとその横の壁の間から朝陽が通り抜けてきました。

FT2016-080.jpg
ふと周りの風景に目をやるとモンキーフェイスのシルエットが浮かび上がっています。まだ登っている面は日陰。いいペースで登ってきている。

FT2016-084.jpg
2ピッチ目終了点で水を飲む悠さん。体調も良く一安心。

FT2016-082.jpg
妻も楽しそうに登ってくる。地上から「がんばれー」とあかつきさんの声援が聞こえてくる。ええやんええやん、この調子でどんどん行くで〜。

FT2016-085.jpg
いよいよMonkey Spaceに合流。ここからは完全にボルトのフェイスルートなので、かさばるギア類は全てパックに突っ込んでクイックドローだけで登ります。フルピッチを2ピッチナチュプロということで約2セット分持ってきてたので重い重い。(笑)

FT2016-086.jpg
本日3ピッチ目、Monkey Spaceの1ピッチ目になるこのセクションは大きく左上する所謂トラバースルート。傾斜は基本垂直だし、結構足も大きいのでそんなに難しくはないが、スタンスを探そうと下を見るとスッパーンと空間が足元に広がる。動けば動くだけモンキーフェイスの露出度の高い部分に近づいていくのでかなり緊張する。ドキドキしながら極小エッジを握りしめ、核心のバルジを超え、最後のランナウトも慎重にこなす。ふ〜、ワイルドなラインだー。

FT2016-090.jpg
さあ、悠さんの出番!グッドラック!

FT2016-092.jpg
ホールドは全体的に細かく、中には2〜3mmくらいのエッジも使ったかな。ただこの人は小さいエッジは得意なのでグイグイ進んできます。

FT2016-093.jpg
そして核心のバルジ越えに突入〜。

FT2016-088.jpg
結構粘ったのだが、残念ながらテンションが入ってしまう。あそこは悠さんには足が深いんだろうなあ。

FT2016-089.jpg
そこ以外は綺麗に登ってきた。このワイルドなロケーションでよくがんばっている。

FT2016-094.jpg
このピッチ、実はある意味フォローの方が怖いと思う。左上ルートなのでリードのフォールは右下に落ちていくわけだけど、フォローの場合は上の支点が左上に位置することになるので、落ちると空間側に降られて落ちていくのだ。フォローでも結構ドキドキ感が味わえると思う。みづほも順調にトラバースをこなしたが、直上するバルジ部分で残念ながらテンションが入ってしまう。しかしそれ以外は得意のタイプのようで問題なく登ってきた。

FT2016-095.jpg
3ピッチ目の終了点はモンキーの後頭部にあたる部分にある大ケイブ。ケイブ内にはビバークが出来るように石が積んである。このケイブの反対の端が4ピッチ目であるMonkey Space2ピッチ目、すなわち頂上までの最終ピッチがある。時刻は11時前。予定通りのペースでここまで来た。ちょっと余裕も感じてしばし休憩。この調子でいけば昼には地上に戻れるだろう。その時はそう思っていた。。。

FT2016-096.jpg
最終ピッチはケイブのリップを足ブラでスタート、そこから130度くらいのどっかぶりを約5〜6m登ると傾斜が落ち、そこからは簡単なスラブで頂上に抜ける。下部のどっかぶりにはかかりの良い第1関節ポケットというかスロットが続いているのだが、これが中々に遠い。出だしがルーフのリップスタートなので足もなく、キャンパスムーヴから片足乗り込みの引きつけロックの動きが連続する。トポに説明がある通り、11Bにしてはかなりパワフルなピッチだ。

FT2016-097.jpg
しかもわんさかギアを詰め込んだパックを背負ってるから結構つらいのだ。見てください、この出立を!まるでアルパインクライマーです。(笑) それでも「オンサイトするんじゃ〜、諦めてたまるかぁ〜っ」と振り絞ってこのセクションを突破。ほんまウェイトトレーニングしてるみたいやった。ここまでのピッチではハンガーにかけたヌンチャクにもう1本別のヌンチャクを悠さんのロープ用にかけながら登ってきたのだが、このピッチでは2本かける余裕が全くなし!まあみづほさんのロープに悠さんのハーネスをヌンチャクで連結して登れば壁から離れても戻れるだろう。ボルト感覚も近いし、みづほもいざとなればヌンチャク掴んで上がってくるか。上部のスラブを登りながら自分の行いを正当化する。(笑) そしてまず自分がトップアウト。すかさずビレイ点を構築!頂上からケイブまでは約15mくらいなのだが、お互いの声が全く聞こえない。下からの声はケイブの中から上には行かず、上からの声は空へ消えていく。まあこれは想定内だったのでビレイ準備OKの合図をロープを5回引いて出す。

FT2016-098.jpg
しかしこのピッチは悠さんとみづほにはちょっときついかもなあ。そう思いながらまずは悠さんのビレイを始める。上からは下がどういう状況かもちろん全く見えないし、声をかけてもかけられてもお互い聞こえない。初めは少し動いた感じだったのでロープを取るが、グッと引っ張られる力が伝わって来る。早速テンションが入ったなとロープの感触で想像する。

FT2016-100.jpg
短いとは言え、傾斜が相当あるので落ちると壁からおもいっきり離れます。悠さんはまだみづほのロープに連結しているのでそれでもマシですが、壁にもどってホールドを持ち動き始めるのは相当つらいはず。

FT2016-099.jpg
ロープが少し緩んではグッと引き込まれる。また緩んだかと思うとすぐに引き込まれる。各駅停車で進んでいるのが伝わってくる。小一時間は格闘しただろうか、ようやく悠さんの姿が視界に入ってきた。いくらかかりが良いホールドとは言え、被った壁でのトップロープ特有の外に吐き出される力のかかる状態では中々持てなかったようだ。けどようがんばったなー、悠さん!

FT2016-101.jpg
さあ、最後はみづほさんが登ってくるだけ。残念ながらこのセクションを登る彼女の写真がありません。彼女の登る姿を唯一撮れる場所にいたのは地上にいる前島さんなのだが、このタイミングであかつきさんがうんこをしてしまったので、てんやわんやで写真が撮れなかったそうだ。(笑) さてそのみづほさんだが、やはり傾斜にやられて早々にテンションが入る。まあこれは予感していたこと。しばらくすると動き出し、またテンション。悠さんと同じ各駅停車になりそうだ。しかし待てど暮らせどテンションが緩む気配がない。まさか落ちて壁から離れすぎて戻れないんじゃないか? 大声で確認しようとしても俺の声が届かない。かすかに「下してー!」と聞こえたような気がするのだが、もしも下して取り付きに戻れなかったら洒落にならない。なんたって今登っているところはモンキーフェイスで一番長い部分。みづほの足元には100m以上の空間があるはずだ。これは下手にロワーダウンなんかできない。

FT2016-103.jpg
みづほが登り始めてから既に1時間は経過している。埒があかないので不本意ながら撮影用に携帯していたiPhoneで地上の前島さんに電話する。これ国際電話やん。。。
俺:「全然動かへんねんけどどないなってる?」
前島さん:「ぶら下がって戻れないみたい。一旦取り付きまで下してあげて。」
俺:「壁から離れすぎてない?下して取り付きに戻れそう?」
前島さん:「大丈夫そう」
そんなやりとりをしてテンションが入りまくったATCガイドを角度調整してジワジワおろす。
しばらくすると電話がかかってきて登り始めたと連絡がきて再びビレイに入る。落ちても出来るだけ外に飛び出さないよう、結構タイト目にビレイする。そしてまた再びロープが下にググっと引き込まれる。あー、またテンション入ったか。再び下してくれと指令が来るがここでトラブル発生!

ATCG2.jpgATCG1.jpg
むむ、ロープが緩められない!ATCガイドが写真1枚目のような状態になっているではないか。通常は2枚目のような状態でフォローのビレイをするのだが、ロープの径が細いこと、鬼のようにテンションを入れていること、また下へ伸びているロープの角度がビレイ点がスラブ状の場所だけに真下とかでなく、ほぼ横に向いて出ていることなどの要素が絡まり、ビレイ器具の中のロープに捻れが生じて完全にロックしてしまったのだ。テコの力を利用した通常のテンション解除方法も機能せず。捻れてはさまったビレイハンド側のロープを外すにはみづほがロープからテンションを抜いてくれないと無理なのだ。しかしテンションを抜くことができるならそもそもこんな状況になっていない。まあロープをゴボウで登って次のヌンチャクをがんばったらつかめるか、もしくは終了点で使ったスリングを数本持っているはずだから、プルージックでアブミを作れば前進できるだろう、あれ?みづほはプルージック知ってるはずやんな。ワンゲル時代に練習してるはず。。。そんなことを考えながら力づくで挟まったロープの解除に全力を注ぐ。しかし全く動かず。みづほも上がってくる気配がない。

再び前島さんに電話する。
俺:「持ってるスリングでプルージック作ってセルフレスキューするように言うて」
前島さん:「了解」
どうやらスリングアブミの使用は思いついてなく、壁になんとか戻ろうと四苦八苦していたらしい。しばらくするとドンっと急激にロープが引っ張られる感触がくる。どうやらアブミを使って高度は稼いだものの、次のヌンチャクまで辿り着けず落ちた模様。再び携帯で電話する。
俺:「とにかく次のヌンチャクにセルフ取らせて」
前島さん:「了解」
と言った感じの会話を合計3回くらいはしただろうか。すぐ下にいる人のために国際携帯通話をせなあかんとは。次のファミリートリップのためにトランシーバーを買おうとその時決心したのだった。

FT2016-102.jpg
アブミを使ってもなんどもなんども墜落していることがロープから伝わって来る。使用しているロープは9.1mmのシングルロープなのでよく伸びるため、登り返しの距離があることが想像できる。またセルフレスキューに不慣れであることも一連の作業がうまくいかない理由なのだろう。幾度となく繰り返された墜落の末、ようやくロープが動き出した。そのおかげでロープの捻れも解消し、再びビレイ開始。ほどなくするとようやくみづほの姿が見えた。地上から100m以上の位置での登り返しからの空中への墜落はさぞ衝撃もきつかったことだろう。それに空間に投げ出される恐怖も相当なものだったにちがいない。

FT2016-104.jpg
スリングアブミに足を突っ込んで、必死に細いロープを素手で握り続けたためだろう、妻の手の皮は擦り切れて流血していた。ほんまによう諦めずにがんばったよ、みづほ。悠さんもよくぞここまで這い上がってきた!

FT2016-105.jpg
頂上からの景色はやはり最高だ!しかし数時間に及ぶ格闘でクタクタになった妻&娘、俺も炎天下のビレイで再びコンガリ日焼け。皆あまり絶景を楽しむ余裕がない。集中力が切れやすい瞬間ではあるが、これからまだ地上に降りないといけないのだ。モンキーフィエスから降りるにはJust Do Itがある東面を完全空中懸垂で降りていく。クライミングの事故の多くは懸垂下降で発生する。最後までみんなで力を合わせ気を引き締める。

FT2016-106.jpg
いつもの如く娘とPASで連結し、タンデムで岩を下り始める。足元には60mのオーバーハングと空間が広がる。かなり怖いやん!おしりがキュっとなる。今回はフルロープの空中懸垂ということで、ペツルのシャントも持参しバックアップもバッチリ!けど懸垂下降は何度やっても緊張するなー。

FT2016-107.jpg
みづほもコールの声に緊張しているのがわかる。ゆっくりと確実に空中を下りてくる。

FT2016-108.jpg
最終ピッチの格闘もあって相当体幹がよれているのだろう。背中に背負ったバックパックに引っ張られて体が横になる。がんばれ、みづほ!もう少しで地上に降りれる!

FT2016-109.jpg
フラフラしながら取り付きに戻る。時刻は既に午後3時になっていた。相変わらず我が家のトリップは色々あるわ。

FT2016-111.jpg
悠さんもVサインはしてくれているが疲労感半端ないな。おつかれさま!

FT2016-112.jpg
そしてあかつきさんもよう我慢してくれました。長い時間みんなを下から応援してくれてありがとう。また今回は前島さん抜きでは成しえなかったこと。あかつきさんの面倒を見ながら、俺とみづほのコミュニケーションの中継もしてもらったり、本当に助かりました。ありがとうございました。

FT2016-114.jpg
今回のこのトリップに関わってくれた全ての皆さんのおかげで今年の目標をなんとか達成できました。もちろん欲を言えばフリーで抜けたかったけど、それは俺の準備不足とも言える。少し強引にこの計画を進めてしまったのかもしれない。反省点も多々あるが、みんなで諦めずにあの大きな猿の頭の上に這い上がったのは事実。父ちゃんのわがままを聞いてくれてほんまありがとう。君たちは最高の家族です。

FT2016-116.jpg
その夜はみんなに感謝の気持ちを込めて、父ちゃん特製のソフトタコスを料理しました。

FT2016-115.jpg
暑い中よう動いたのと、やり遂げた感で食が進む進む。

FT2016-110.jpg
いつもいつも予定通りに事が進まない我が家のファミリートリップだけど、挑戦する度に妻や娘の顔つきがしっかりしてきてるように思う。父ちゃんが頼りないから本人たちが余計にがんばってるせいかもしれない。家族で一緒に一つの目標に向かって動けることの幸せ、その機会があることへの感謝、俺は本当に恵まれたおっさんやと思う。 でもここで満足はしないのだ。まだまだ世界にはみんなで這い上がりたい岩が沢山あるのだ。あかつきさんとも一緒に攀じれる日が待ち遠しいぞ。

● COMMENT ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://kioriv12.blog90.fc2.com/tb.php/447-824fd061
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

Family Trip 2016: Little Monkeys on The Big Monkey〜Day5 «  | BLOG TOP |  » Family Trip 2016: Little Monkeys on The Big Monkey〜Day3

プロフィール

Johnny

Author:Johnny
Welcome to Johnny's World!

最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

月別アーカイブ

FC2カウンター

カレンダー

04 | 2018/05 | 06
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

リンク

このブログをリンクに追加する

RSSフィード

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。