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Family Trip to the USA 2012 "Up, Up, Up!"  - 2012.09.18 Tue

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遂に今回のトリップの最大の目的「家族全員でDevil's Towerのてっぺんに立つ」日がやってきた。気がかりであるのは娘の体調。ボルダーからの移動中ほとんど寝ていた娘。Devil's Towerに到着した時はプレーリードッグの愛らしさも手伝って、少し元気を取り戻していたのだが、夜になって寝る頃にはまた熱が上がりだす。アタック当日は朝6時にはホテルを出て、8時には取り付き、おやつの時間はビジターセンターで過ごすくらいの予定でいたのだが、結局夜通し熱は下がらず妻はほとんど寝ずの看病になってしまったし、朝になっても起きてこないので出発時間をずらすことに。

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起きるのは遅かったけど、朝食は少しだけど食べてるし、問題はなさそうかな。体温も落ち着いてるしLet's Goだ〜っ! 予定は少しずれたけど、トップアウトするにはまだ十分時間はあるし、大丈夫やろ〜っ!ってことで父ちゃんの欲求を優先し出発したのであった。

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前日に購入したサングラスをばっちりかけて、余裕のポーズ!

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寝不足がちょっと心配なママも準備OK!

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出発前にやらなければならない事がある。ここDevil's Towerでのクライミングは入山届けが必要。何時にどのルートに向かったかをオフィスに届け出て、帰りに何時に下山したかをカードに書いてまた知らせる。この日我が一家が頂きを目指すルートはRAMP AreaにあるSolarというルート。レンジャーの兄ちゃんの話だと、先行パーティが1組いるらしい。待ち時間が長かったら隣接するEl Cracko Diabloというルートもいいよと薦められる。ええ兄ちゃんや。ちなみにオフィスが閉まっている時はキオスクと呼ばれる入山/下山届けを出すポストみたいなのがあるのでそこを利用することになる。この制度のおかげかどうか定かではないが、Devil's Towerではクライミングでの死亡事故は一度も起きていないそうだ。

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手続きはちゃちゃっと済ましていざ出陣!あのてっぺんに向かってがんばるぞー!

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今回我が家が登るルートをざっと説明するとしよう。取り付きから約270mの高さのあるDevil's Towerのクライミングは40〜50mのピッチ5〜6本で上まで抜けれる。東西南北360°登攀対象のDevil's Towerは場所によっては基部が丘のようになっているエリアもある。今回我が家が選んだSolarのあるエリアもそういうエリアで、下部の2ピッチ分が傾斜の弱い岩肌をアプローチすることで高度が稼げるのである。また最後の1ピッチは浸食が最も進んでおり、脆い反面ホールドも多く、チムニーも発達していて簡単なのでロープを使わずに抜けることもあるとか。Solarはそういう点では実質の岩登りは2ピッチだけという見方をされる。実際ガイドブックにも2ピッチ+フィニッシュピッチ的な書き方をされている。参考タイムは4〜5時間らしい。

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ランプと呼ばれる傾斜の緩い岩肌を目指すが、その前にはボルダーフィールドが拡がる。この岩々はもちろんDevil's Towerから落っこちてきた「柱」が地面で砕けて散乱しているものだ。

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岩の丘を詰めていくと目の前にクライマーの姿が。これはDurranceというてっぺんまで抜けるクラシックな人気のルート。このルートも検討したのだが、ワイドクラックが続くし、上のほうで柱の頭から頭へ飛び移るという荒技ムーブが出て来るということで娘には厳しい登りになると判断。このルートよりもグレードは高いがハンドクラックであるSolarの方が手の小さい娘には適しているだろう。その判断はマチガイではなかった。そこだけは。。。

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Durranceの取り付きを過ぎてしばらく行くと人影が。クライマーステーションでレンジャーの兄ちゃんが言うてた先行パーティの2人組のようだ。よく見てみるとロープを出している。上の写真で言うと右端の矢印のちょい手前に見える大きなボルダー付近。このボルダーを回り込む所でビレイしている。ん?歩きのアプローチちゃうんか?彼らに近づけば近づく程理由がわかってきた。歩いてる丘は確かに傾斜は緩い。しかしそれはクライミング的に緩いだけであって基本的には簡単な岩登り。こけたら最後、約2ピッチ分の岩肌を転がり落ちることになる。しかもこの部分、足元がすぱっと切れたとこを約5mへつらないといけない。うーむ、この荷物を背負ってやと俺ですら気持ち悪い。娘や妻をロープレスで行かせるわけにはいかない。ということで我が家もここからロープを出す。60mロープをいっぱいいっぱいの所まで伸ばしてSolarの取り付き10m手前でピッチを切る。Solarの取り付きには先行の兄ちゃん達が準備しているし、丁度妻と娘が来た頃には連中もワンピッチくらい抜けているだろう。

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ところがこの兄ちゃん達が結構苦労している様子。トップで行った兄ちゃんもそうなのだが、フォローの兄ちゃんが結構テンションが入っている。むむむ、ただでさえスタートが遅れた上に、予定外のワンピッチも入り、そこにこの順番待ち。。。まあ焦ってもしゃーない。天気もええし、開放的だし、こんな岩で登れるし、気分は最高。そんな小さなこと気にしない気にしない。我が家もスピーディーには登れるとは思えんし、兄ちゃんたちもマイペースで行ってや〜ってなノリになる。一瞬レンジャーの兄ちゃんおすすめの別ルートに変更も考えたが、Solarを待ってでも登ることにした。後からわかるが、この判断も正解だった。懸垂の際にそのおすすめルートを降りてくるんだけど、ワイドハンドの上に、登られた形跡がほとんど無い程自然に戻ってた。行ってたら相当家族に恨まれたことだろう。

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先行の兄ちゃん達2ピッチ目もテンション入りまくってる。結構時間がかかってるぞ。結局我が家が取り付けたのはお昼前くらいになってしまった。ここで妻が持って来てたコンパクトカメラの電池が切れる。。。マルチには一眼はかさばるからと新調したオリンパスのXZ-1。旅の記録にとアメリカに着いてから散々撮りまくっていたのだが、充電用のUSBコードを忘れて来たのだ。。。これより一眼は俺が持ってリードし、上から撮る計画なので自分の登ってる写真はよって一枚も無し(笑)。コネタトラブルは今日も続く〜。

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実はDevil's Towerに家族で登るという構想自体は相当前からあったことだけど、その準備として妻と娘にクラッククライミングの練習をほとんどさせてあげれなかった。妻は俺がガイド協会の検定試験の時に小川山に一緒に行った際登った小川山レイバックと、年末年始に行った大堂海岸でのスーパークラックの2本だけ!娘に至っては学校サボらせてつきあわせた瑞浪のアダムだけ!「一番の練習は現地に行ってそこのクラックを登ることや。心配いらん!」と連れて来たはいいものの、結局昨日の到着が遅かったために、ぶっつけ本番になってしまった。。。

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1ピッチ目は50mの5.8+。そもそもSolarというルートを選んだ理由は凹角のハンドサイズのクラックということ。クラック経験のほとんど無い彼女達でもレイバックならなんとかなるだろうと。しかもハンドサイズならなんちゃってジャミングも効くやろと。しかし登り始めてすぐにそれが妄想であったことに気づかされる。柱状節理は自然が作り出す「六角形」の岩の柱である。よって柱と柱の間にクラックが発生するのであるが、当然ながら90°に割れているわけではない。壁の傾斜が弱ければそれでもレイバック出来るのだろうけど、Solarのこの2ピッチはほぼ垂直。レイバックするにはワレメがダレているのだ。また1ピッチ目はダブルクラックだったのだが、このもう1本のクラックは真っ直ぐ壁に向かって割れてる。ジャミングがしやすいサイズであるが、フェースにはスタンスがほとんど無いため、手足ジャミングをせねばならない。クラックやってりゃ快適なピッチなのだが、彼女達には正に未知との遭遇!

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しかもワンピッチ50m。いや、普通やで普通。ここでは当たり前。しかしこれも彼女達が経験したことの無い長さ。自分も久しぶりに50mピッチを登ったわけだけど、ぎゃー、長いこと長いこと。アメリカでクライミングを始めた自分はフルピッチというのは当たり前のように若い頃は登ってたけど、久しぶりにやるとながい!!!上を見上げた時にマルチの場合、距離感が縮まって見える現象があるんだけど、行けども行けども見えてるアンカーに辿り着けない(笑) 正直妻と娘が上まで行けるか、ビレイをしながら考え続けていた。しかし家族でやり遂げようと決めた事。簡単にあきらめる訳にはいかない。

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四苦八苦しながらも登ってくる娘。すごいぞ悠さん!
予定では悠さんが登るすぐ後を妻がついて登り、彼女達を同時ビレイして時間短縮を狙っていた。しかしあまりにもジャミング要素が強いルートだったために、娘はとても苦労する。テンションも当然入る。そのすぐ後を登る妻はその度に止まらなければならない。テンションかけずに妻も登りきりたいので、この方法だと妻がパンプアウトしてしまう。上まで登るなら落ちずに登りたいという妻の気持ちを大切にしてやりたい。時間は倍かかるが娘が登りきってから妻が登りだすという方法に変更する。

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楽しそうな娘。
妻も苦労しながらも順調に登ってくる。2ピッチ目はさらにグレードはアップで5.9+。今度は40m弱だ。1ピッチ目の終了点で急遽家族会議。このまま続けて登るか、それとも時間もかかるし今日はここで降りてしまうか。上を見上げた妻は力強く答える。「もう1ピッチ登りきれば後は大丈夫やろ!がんばろうっ!」確かに次のピッチの抜けはすぐそこに見えている。しかし妻の目もマルチの幻影に犯されていたに違いない。娘の無言のリアクションは「行こう」という意思表示であると解釈し、よし行くぞ〜ってことで2ピッチ目に突入。このピッチの終了点は無い。抜けてから適当に作るのだが、本来作りたいとこまでロープを伸ばすと、娘の声が聞こえなくなるし、こちらからも励ましの声が送れない。クラックを抜けきったすぐ上のテラスでピッチを切ることにする。「登りまーす。」「ぶら下がりまーす。」「水飲みまーす。」娘が妙に丁寧な言葉を投げてくる。これは相当苦しいに違いない。こちらも「がんばれー、ちょっとずつでもいーよー、もう少しやでー」と励ます。そんなやりとりの末にようやく核心ピッチを抜ける。

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2ピッチと3ピッチの間には通称「Meadows」という傾斜の弱い部分がある。実際この部分はトレイルもあって3ピッチ目の取り付きまで歩いていくのだが、ここも転んでしまったら終わり(笑)。ほんまワイルドです。空中庭園の散歩を楽しむべく最終ピッチのMeadows Finishへ。ここから先は浸食の進んだ柱状節理をグイグイ進む。チムニーだったりガバだったりが延々と続く。簡単なんだけど、部分的に脆くて怖い。今乗っかってる柱ごとゴロンと外れるんじゃないかとドキドキする。結局1個もプロテクションを取らずに駆け抜ける。見上げるとそれ以上岩が続いていない。頂上直下でピッチを切る。このピッチはジャミングも無いし、娘も妻もいいペースでついて来る。ここはフォローを同時ビレイで進む。ここまで来ると露出感も抜群!

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楽しそうな娘。

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妻と娘にはビレイ地点をそのまま通過させて先に上に行かせる。
後は頂上を目指して歩くだけだ。家族3人手をつないで歩き出す。

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そして、そして遂に辿り着く。登りきったぞー!
悠さん、みづほ、本当によくがんばった!

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頂上からの眺めは最高〜!
娘は相当疲れている様子で「うさぎさん」を探す元気もなさそう(笑)
まあ、そっちの方が俺としては都合がいいや。

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最高到達点には鉄の筒がある。
結構風が強いのでこの重さが必要なんだな。
実際頂上にささってる木の棒は元々「No Climbing Above This Point」と書かれた看板が付いてたはず。これも見たかったのだが、どこかに吹き飛ばされてしまったらしい。

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筒の中には「Devils Tower Summit Log」と書かれた革表紙の登頂記録帳が!

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Fred BeckyやJim Bridwell、もしかしてCatherine Destivelleの書き込みとかあるかなっ!っと期待を膨らませてノートをめくると、なんや案外新品やん。まあ何十年も同じノート使えるわけないわな〜。娘も早速なにやら書き込む。

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妻も何やら綴っている。目には涙が溢れている。
ほんとによく登ってきたよ。二人とも!父ちゃんは君たちのがんばりに感動した!

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エントリーがファーストネーム/ラストネームだからなのか、漢字でその順番で書かんでも。。。

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喜びを胸に感動に浸っていたが、ゆっくりはしていられない。行程としては半分。ちゃんと無事地面まで安全に降りなければならない。そのためには暗くなる前になんとしてでも降りなければ。
降りるとなると俄然元気が出て来る娘。今日一番生き生きしてるやんけっ!
娘は体重が軽過ぎて自重では懸垂出来ないので父ちゃんとMetoliusのPASで連結してタンデム。
下降もラッペルポイントが随所にあるんだけど、そこに行くまでがまたワイルド。踏み外したらあの世行きな場所が出て来る出て来る(笑) 60m懸垂を2回繰り返してSolarの基部に戻り、そこから更に懸垂出来るはずだったけど辺りは暗くなってきてる。ビレイポイントが見つけれないとかなりヤバいロケーションなので面倒だけど今朝来たRAMP Approachをロープを出して戻ることに。結局クライマーステーションに辿り着いたのは8PM。すっかり暗くなっていた。

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娘が生まれて今まで家族でいろんな所にクライミングをしに出かけてきた。国内でも西へ東へとよく出かけて行ったし、海外にもニュージーランドやタイに行ってきた。しかし家族で「一緒に登った」という感覚はこの日のDevil's Towerでの登りが間違いなく一番強い。この日が娘や妻にとって生涯忘れられない日になってくれるだろうか。自分自身大した生き方をしてきたわけではないが、人生の半分以上をクライミングと共に生きて来た。その自分が愛して止まないクライミングをこんな形で妻と娘と共有出来ることがなんともうれしいし、幸せなことだ。ありがとう、みづほ、悠。




● COMMENT ●

登頂おめでとう。みんなの頑張りに感動しました。でも、みんな大丈夫かとドキドキしました。

Pochiさん> コメントありがとうございます。二人の相当のがんばりでなんとか登りきることができました!Devil's Towerは行かれたことありますか?なかなかにワイルドな場所です。Pochiさん達が思わず小躍りしてしまうような理想的な岩ですよ!

家族であの頂に立ったんですね。 おめでとうございます! いろんなハプニングに見舞われる中、お父ちゃん頑張りましたね! まさに鑑です! 全編とおして読んでちょっと感動でウルッちゃいました。 自分も家族とこんな素敵な思い出を残したいです!

平吉さん>これからの自分のクライミングは「家族」が大きなテーマです。とは言え娘がいつまでつきあってくれるか、それ次第なとこもありますが(笑) 平吉一家でマルチとか大変やろな〜っ!いやいや賑やかで楽しいよ、きっと!

家族で、しかも海外のマルチなんて、願ってもなかなかできないことですね。
2人で行くのももちろん楽しいですが、子供と一緒に行くのは、また違った感動があって、
いいなー、うらやましいなーと思います。
我が家も子供が産まれたら、是非先輩を見習わせてもらいます!

PS:グリグリ2&講習会ありがとうございました。
   早く身体を治して、クライミングを楽しみます。
   またよろしくお願いします。 

hirokiどの&sawakoどの>
二人の元気な顔が見れてうれしかったです。
ファミリークライミングはとても貴重な経験です。
これからも出来るだけ出かけていくぞー!

また遊びに来てねー!


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